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2007年 04月 14日
Lightroom TIPS 05 LightroomとBridge
今日のは、TIPSとちょっと違いますが・・・・・。


Lightroom未体験の方によく聞かれるのが、「LightroomとPhotoshop(のBridge&Camera Raw)は、どうちがうのか?」ということです。

それに対するお決まりの回答は、
「Bridgeの方は、画像以外のファイル、例えばIllustratorのファイルやPDFも表示出来、CreativeSuitesの中での橋渡し的役割もするので、全然性格が違うもの」
というのがあります。
Photoshop Lightroom FAQの中に、「Lightroomは、Adobe BridgeまたはCamera Rawの代わりとなる製品ですか?」という項目があるのですが、そこにもそのように書かれています。

しかしながら、前述の質問がカメラマンからなされた場合、その回答は的はずれだと思います。
だって、大方のカメラマンは、IllustratorもPDFも、さして扱いません。
質問の意図するところは、セレクトや現像作業など、一連のワークフローに対して、どういう違いがあるのか?Lightroomを使った方が、今までより便利になるのか?ということだと思います。

その意味に置いては、PhotoshopがCS2である現在、ややLightroomにアドバンテージがあるように思いますが、間もなくCS3になると、その差はほとんどなくなるような気がします。

BridgeにもApertureのような部分拡大出来るルーペ機能が付きますし、メタデータによる分類、サブフォルダまで開いて表示、プレビューの2画面表示などが出来るようになります。
Camera Rawの調整機能はほとんどLightroomの現像モジュールと同じになりますし、ゴミ取り機能も搭載されるようです。
(LightroomはCamera Rawと、XMPファイルを介してメタデータの互換性があるので、両者の機能を同じにしなくてはいけないのは当然だと思います。)


現状で、Lightroomの方が勝っているかな?と思われるのは、プリント機能です。
Bridgeからはプリント出来ないので、プリントに関してはPhotoshopを起動しなくてはいけません。
(Bridgeは、RAW現像から保存までスタンド・アローンで(つまりPhotoshopを起動せずに)処理出来ますが、意外に知られてないかも・・・。)

納品データには、コンタクトシートを付けることが多いと思いますが、PhotoshopのコンタクトシートIIは、時間と手間がかかります。
Lightroomは、ドラフトモードを使うとコンタクトはあっという間に作れます。

ただし、カラマネが効かないので、モニタとは色調が合わないようです。
色調関係なく、絵柄が分かれば良いというときは便利ですが、コンタクトと言えども、「目に見えるもの」で印象を判断される可能性が高いので、やはりカラマネはしておきたいところです。
そうなると、RAWから展開して、プロファイルをあてがってコンタクト用データをキャッシュしていくので、時間がかかります。
ほとんどRAW現像するのと同じくらいの時間がかかるようです。

Camera RawでJPEG(納品用、あるいはコンタクト用にもっと小さいサイズ)に展開し、それからコンタクトシートIIを作った場合、JPEGの大きさによっては、LightroomよりコンタクトシートIIのほうが作業時間が短いですが、そのあと1枚ずつプリント設定をして流していかなければなりません。
その点Lightroomは、1回のプリント設定で、あとはコンピュータにまかせておけるので、ほかの作業をすることも出来ます。
ほかの作業だけでなく、いまコンタクトをプリントしようとしているファイルの現像作業も、同時並行して行えます。
(ただし、負荷がかかるので、処理時間が長くなりますが。それでも、現像とコンタクトを別々に作業するよりは、多少時間短縮にはなるようです。)

ただし、注意点として、Lightroomのコンタクトには、ファイル名に拡張子が入らないこと、元データのファイル名が記載されるので、書き出し時にファイル名を変更した場合は、異なってしまうことがあります。

それと、LightroomからはCMYKのプルーフプリントは出来ません
このことは、一部のカメラマンにとっては決定的かも知れません。

ということで、プリント機能に関しても、一長一短があると思われ、「Photoshopに比べて断然有利」とまで断言は出来ないかな?と思います。
(「やや有利」くらいかな?)


LightroomとBridgeの最大の違いは、Lightroomの場合、「読み込み」作業をしないと表示出来ないところにあると思います。
この点については、ヘルプの「ライブラリ内の写真の整理>ライブラリモジュールについて>Lightroomのライブラリについて」に、LightroomとBridgeの機能の違いについて、記載があります。
(ヘルプも著作権があるようなので、引用はひかえます。)

それによると、Bridgeは、オンラインじゃないとファイルを表示出来ないが、Lightroomは、読み込んでしまえば、オフラインでも表示が出来るという違いを挙げています。

私はこれが、Bridgeとの最大の違いだと思います。
ただ、この点にメリットを感じるか、自分にとって必須の機能か、と考えると、今のところ「あああ、そうなの?」というくらいにしか思わないのですが・・・・。(笑

実データを持ち歩かなくても、プレビューキャッシュだけで、閲覧やスライドショー、ドラフトモードでのプリントが出来るのは便利かも知れません。
でも、差し当たって、その機能を使う機会は、あまりないので・・・・。
使うとしたら、ノートに入れておいて、プレゼンでスライドショーを見せるという時でしょうか?

ただ、それには、ライブラリフォルダがないといけないわけで、ライブラリフォルダをデータストレージのボリュームに作っている場合は、ライブラリをコピーしないと使えないわけですが・・・。
(ライブラリをどこに作るか、の話は、別のところで書きます。)


さて、本題に戻りますが、LightroomかBridge、どっちを使うかというと、現像処理し、納品したらそのデータを開くことはほとんどない仕事の場合、私はBridgeの方が適しているように思います。

それに対し、Lightroomの方は、データベースとして長く画像ファイルを管理していきたい場合に適しています。
プライベートの写真の管理には、Lightroomの方が使いやすいです。

この点が、LightroomとBridgeの大きな違いだと思います。


ということで、「すべてのフォトグラファーのために」という触れ込みでリリースされたLightroomですが、「フォトグラファーのすべての作業に適している」わけではないと思います。
よって、データベースとしての管理が不要なカメラマンには、あまり向かないかも知れませんね。

Lightroom使い始めて、従来Bridge&Camera Rawでやっていた作業を、テスト的にLightroomに切り替えて使ってみていますが、納品が終わったデータのデータベースファイルまで蓄積していっても、再利用することはほとんどないので、ライブラリから削除しようかと思います。
そうすればライブラリの肥大化を防ぐことが出来ます。

でも、ふと考えると、そこまでして、Lightroom使う意味もあまりないかな?と・・・・。
読み込みと削除という手間かけるなら、Bridge使った方が良いわけですから。


ということで、私の場合、Lightroomも使い続けるとは思いますが、もっぱらプライベート用になりそうな気がします。
納品したらおしまいの仕事処理には、従来通りBridge&Camera Raw、という使い分けになっていくでしょうね。
はやく、CS3がリリースされて欲しいです。

by yukinyaa03 | 2007-04-14 08:25 | Lightroom


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