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2007年 01月 22日
モニタで表示される色とは
新藤さんのところ1月20日の日記の流れで、学習帳にお越し頂いた方もいらっしゃると思うので、新藤さんの年賀状画像をお借りして、再びモニタの色の表示について調べてみたいと思います。


最初に説明しておきますと、掲載画像は、すべて私のモニタL997(5000K,ガンマ1.8でキャリブレーションしたプロファイルL997_061212_120cd_5K.iccを使用)で表示したものをキャプチャー(スクリーンショット)しました。
MacOS10.4.8では、キャプチャー画像に対しては、現在使用しているモニタプロファイルがあてがわれます。
それをPhotoshopで開いて、プロファイルをsRGBに変換し、web用に保存したものを投稿しました。


ではまず、ヂョンさんが投稿された、「画像とプロファイルの統合」ページの見え方から。
ヂョンさんがアップされた画像は、左が新藤さんのオリジナルでsRGBタグあり、右がヂョンさんが加工してタグなしにしたものです。
ヂョンさんが行った作業については、先に挙げた新藤さんの1月20日の日記をご覧ください。

Safari(2.0.4)
f0075955_150313.jpg
IE(5.2.3) ColorSync使用
f0075955_154525.jpg
Firefox(2.0.0.1)
f0075955_1571477.jpg
Opera(9.10)
f0075955_15113915.jpg

上2つはカラマネ対応、下2つはカラマネ非対応ブラウザです。

次に、これは新藤さんの1月4日の日記にアップされた年賀状画像。
Safariで表示し、画像を直接Photoshopにドラッグ&ドロップして開きました。
sRGBのタグが埋め込まれているのが分かります。
それをキャプチャーし、L997のモニタプロファイルで開かれたものを、再びsRGBに変換してweb用保存しました。
私の環境ではサイトに掲載されているものと、色はほとんど同じですが、私のモニタプロファイルに変換しているので、ご覧の方の環境では、サイトのものと色が違うかも知れません。

Photoshop
f0075955_15363441.jpg

この画像は、ヂョンさんのページの左側にリンクされているものと同じです。
そこからブラウザ上で、別ウインドウに開いたものが次です。

Safari
f0075955_15465626.jpg
IE(ColorSync)
f0075955_15513848.jpg
Firefox
f0075955_15563777.jpg
Opera
f0075955_1612246.jpg

上の3枚は、ほぼ同じに見えています。
下2枚は、上とは異なっています。
ですが、データにはタグが埋め込まれているので、FirefoxやOperaで表示した画像も、Photoshopで開くと上3枚と同じ色調になります。

Photoshopで開いた画像の色調の方が、作者のイメージ通りのはずですが、タグを読まないブラウザで見ている人には、作者のイメージが伝わりません。
しかし、実はこの見え方の違いは、Mac、しかもモニタを5000K相当にしてキャリブレーションしている環境において差が大きくなります。

Macは、カラマネ非対応アプリの場合、OSが色管理をします。
その場合、画像データの色空間には、モニタプロファイルが当てはめられます。
タグを読んでカラマネするアプリであれば、まずはタグに記載されたカラースペースで画像を開き、そしてモニタプロファイルの色域に変換されて表示します。
つまり、もとのタグがsRGBであれば、白色点6500K、ガンマ2.2のデータを、モニタプロファイルの色域(私のL997であれば、白色点5000K、ガンマ1.8)に置き換えることを行っていることになります。

5000Kにモニタの白色点を合わせるのは、特殊な使い方だと言えるかも知れません。
カメラマンの環境で、5000Kが推奨されるのは、商業印刷の評価光源が一般的には5000Kとされているため、印刷物の仕上がりとモニタの見た目を合わせるために、モニタの方を調整する必要があるからです。
商業印刷に関係しない人たちは、モニタの白色点は、ネイティブで使っていても問題はないと思います。

ただ、インクジェットプリンタで出力する場合の見た目も、ネイティブよりは色温度を落とした方が良いように思います。
このあたりは、環境光、観察光源の色温度によっても変わるとは思いますが。
(余談ですが、すごくオタク的な調整としては、観察光源を当てて用紙の白を測り、それをモニタの白色点にするのが究極かな?と思います。ただしその場合は、用紙ごとのモニタプロファイルが必要になるかも知れませんが。(^_^;) ガンマについては、インクジェット用光沢写真用紙を使う場合は、ガンマは1.8よりも高い方がマッチングするような気がしてます。ちゃんとした検証はしていません。)

話を戻しますと、現在のMacは、タグがない画像の場合は、最初からモニタプロファイルの色域で規定して表示してしまいます。
つまり、私のL997であれば、L997_061212_120cd_5K.iccを、その画像の色空間とみなして表示するわけです。

このことは、けっこう問題なのでは?と思われるかも知れませんが、通常は、モニタの色空間は、ネイティブのままなら、sRGBに準拠しているはずです。
Macの場合は、AppleRGBを基準にしていると思いますが、その場合も白色点は6500Kで、カラースペースも大体同じような形をしています。
違うのは採用しているガンマ値ですが、そのためタグなし画像はそれぞれのOSでは明るさが違って見えますが、カラースペースは似ているので、色の違いはさほどないと思います。
従って、モニタをネイティブで使っているなら、タグなし画像にモニタプロファイルを当てて表示しても、色のイメージはさほど損なわれないことになります。

しかし、モニタプロファイルをカスタマイズしていると、話が変わります。
5000K、ガンマ1.8にキャリブレートされたモニタプロファイルは、sRGBとかなり色空間の形が違います。
従って、そのモニタプロファイルを、データの色空間としてしまうと、閲覧する側は、発信側の意図する色彩を正しく受け取っていないことになります。

ですが、世の中の大半のOS、Windowsの方は、カラースペースがsRGBがお約束なので、画像がsRGBであるのが当たり前、モニタもsRGBに準拠してるのが当たり前、ということで、タグがなくても色の見え方の違いはさほど大きくないのです。


さて、下の図は、赤線がL997を5000Kにキャリブレーションしたカスタムプロファイル、青線がsRGB、青い点が新藤さんがsRGBで投稿したデータのプロット、赤い点がそのデータをL997のプロファイルに変換したものです。
f0075955_17351244.jpg

私もちょっと前まで勘違いしていましたが、モニタを5000Kにキャリブレーションしているということは、今見ているモニタは、sRGB対応モニタでも、表示できる色空間はsRGBではないということです。
昨今AdobeRGB対応モニタが取りざたされていますが、ネイティブのまま使うなら、AdobeRGBに近似したモニタのカラースペースでデータが表示されると思いますが、5000Kにキャリブレーションしたら、AdobeRGBとはカラースペースが異なってくると思います。
このことは、実際の運用上には問題にならないですが、厳密な意味としては、AdobeRGBの色を見ていることにはなりません。

デジタルデータを目に見えるようにするには、デバイスが必要です。
つまり、デバイスによって色が作られているわけです。
もし、本当の意味でのAdobeRGBにこだわるなら、6500K、ガンマ2.2でキャリブレーションすべきです。
モニタがAdobeRGB域まで表示できるものであるなら、その時はじめてAdobeRGBで規定された色が見られることになります。

ということで、私が日常L997で見ている色も、sRGBでもAdobeRGBでもありません。
sRGBやAdobeRGBを、L997_061212_120cd_5K.iccに置き換えた色を見ているのです。
それはつまり、AdobeRGBやsRGBを印刷した時の色調をシミュレーションしていることになります。
(実際には、印刷のシミュレーションには、プリンタプロファイルで変換する必要がありますが。)

このガマット上のプロットは、そのことを表しています。
青点は、実際のsRGBの位置を示していますが、私が目にしているのは、赤点で示されるカラーです。
この図の青点と赤点は、今示しているL値の中で、1:1対応しているわけではありませんが、どの明るさにおいても、おおよその相関関係を保っているのが分かると思います。


さて、話が少し逸れましたが、タグなし画像にモニタプロファイルを当てはめて開いた場合と、sRGB画像をモニタプロファイルで変換した場合は、色が違います。
下の図で、赤線は先ほどと同じL997_061212_120cd_5Kのカラースペース、赤点はsRGBをL997_061212_120cd_5Kに変換したデータ、黄点は元データはsRGBで作成されたけれど、タグなしになってカラースペースが不明のRGB画像を、L997_061212_120cd_5Kに当てはめて開いた状態です。
f0075955_2227152.jpg

赤点と、黄点の位置が違うことが分かります。
つまり、モニタに表示される色が違うと言うことです。


Photoshopには、「プロファイルの指定…」と「プロファイルの変換…」という設定があります。

「プロファイルの指定…」のほうは、そのデータの作成からスペースが分からない時、つまりタグなしの時に、データが作成されたカラースペースを指定するものです。
sRGBで作成された画像がタグなしだった場合は、sRGBを指定すれば、作成時に意図されたカラーで表示されますが、ほかのカラースペースを指定してしまうと、表示される色が変わってしまいます。

これと同じ事が、カラマネ機能のないブラウザでは行われています。
つまり、タグがあろうがなかろうが、RGB画像には、モニタのカラースペースを指定して表示してしまうわけです。
カラマネできるブラウザでも、タグがない場合は、モニタのカラースペースを使います。

試しに、新藤さんが日記に載せた画像(sRGBタグあり)を、Photoshopで開き、タグなしにしてから、モニタプロファイルを指定すると、タグを読まないブラウザで表示する色調と同じになりました。
f0075955_23171417.jpg




書きながら、紆余曲折してしまい、途中文章がおかしいところがありますが、ご容赦ください。
書いていて、少し自身のないところもあります。
間違いがありましたら、忌憚なくご指摘頂ければ幸甚です。
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by yukinyaa03 | 2007-01-22 12:21 | カラーマネジメント