2008年 05月 07日
プリンタや用紙を評価する場合の、チェックシートの作り方を解説します。 この記事は、玄光社刊「プロフェッショナルデジタルプリント」に鹿野宏さんがお書きになったものをリライトしています。 内容、図版はほぼ同じですが、引用するに当たって鹿野さんから許可を頂きました。 鹿野さん、ありがとうございます。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ まず、Photoshopで新規画像を作ります。 ![]() カラースペースは、Adobe RGBにしておきます。 (sRGBでテストしたいなら、最初にファイルを作るときにsRGBにしておいたほうが良いそうです。) (この画像をA4にプリントすると幅16.93cmなので、いっぱいに利用しようと思ったら幅2800ピクセルくらいまで増やせます。あとでモザイクフィルタを50平方ピクセルにして段階を作るので、50で割り切れるピクセル数が良いようです。今回は、鹿野さんがお書きになった数値に基づいて、記事にします。) 新規のウインドウが開いたら、グラデーションツールでスペクトルを選びます。 ![]() グラデーションエディタは、オプションバーのグラデをクリックすると開きます。 ![]() この時、シフトキーを押しながらやると、水平に引けます。 グラデの始点と終点を50ピクセルほど内側にしておくのがコツだそうです。 (そのために定規の単位をピクセルにしてみました。) ![]() ![]() ![]() この時も、シフトキーを押しながら50ピクセル内側に引きます。 ![]() グラデが引けたら、レイヤーの描画モードをハードライトに変更。 ![]() ![]() フィルターメニュー>ピクセレート>モザイクを選び、 ![]() ![]() ![]() 50ピクセル内側から黒白グラデを引いたので、明度の1列目は、ほぼ0か255になっていると思います。 次に彩度変化を見るためのチャートを作成します。 今度は、幅2400ピクセル、高さ600ピクセル、解像度360ppiで新規画像を作り、またスペクトルを使ってグラデを引きます。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 次にグレートーンのスケールを作ります。 今度は、幅2400ピクセル、高さ120ピクセル、解像度360ppiで新規画像を作り、黒、白でグラデを引きます。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 最後にA4用紙にプリントできるように、1枚の画像に貼り込みます。 A4の大きさの画像を開きます。 ![]() それを彩度0%、明るさ50%(R128,G128,B128)のグレーで塗りつぶします。 ![]() ![]() その上に、今まで作ったチャートを配置していきます。 ![]() 最初に書いたように、幅2400ピクセルの画像は、A4用紙の短辺に比べても、まだ大分余裕があります。 なので、私はチャートを左に寄せて、右側にも2本、黒白とスペクトラムのグラデを縦に配置してみました。 ![]() 下の空いている部分には、画像を適当に貼り込みます。 ![]() チャートの大きさ、セルの大きさ、グラデの段階、貼り込む画像やレイアウトは参考例です。 各自に用途に合わせて変更してお作り下さい。 また、このチャートは、おおまかな色の出方、動きなど全体的な傾向を見るものなので、分離や段階は数値的に均等ではありません。 スペクトラムの各色の幅に違和感がある場合は、グラデーションエディタで色の間隔を調整すれば良いでしょう。 このチャートを制作するに当たって、鹿野さんからは次の注意点を頂きました。 あのチャートは本当に再現範囲のもっとも外側、カラースペースの最高彩度地点を表していることを付け加えてください。 あのチャートが再現できないからといってそれをプリンタのせいにしてはいけません。 AdobeRGBで作った場合のあのチャートを再現できるデバイスはほとんど存在しないのですから。 その意味を知らずに乱用するとろくな結果を招きません。 実際の使用に時に彩度を10%、20%、30%と下げたバージョンを用意してプリントすることをお進めします。 30%下げたチャートを再現していれば十分だと思います。 ということなので、デジカメ画像を貼り込む前のチャートを統合し、Gamut Worksでプロットしてみました。 ドットがチャートに含まれる色を表しています。 赤い範囲がAdobe RGB、グリーンは参考として、エプソンPX-G5300のCRISPIAのガマットを配置してみました。 ![]() そこで、彩度を30%落としたものをプロットしてみました。 ![]() それでも、プリンタのガマットよりは、まだ外にあります。 鹿野さんのご注意の通り、実際にはこれで十分かと思います。 彩度を落としたチャートを載せておきます。 ![]() さっきの画像よりも、飽和が少なく見えるでしょうか? 彩度を落とすには、カラーチャートのレイヤーの上位に「色相・彩度」の調整レイヤーを置いておくのが良いかと思います。 このチャートをプリントして検証する点は、カラーチャートの色の分離、グレーチャートの色転びなどです。 また、プロファイルを使用した場合、レンダリングインテント(マッチング方法)を知覚的にするか相対的にするかによって、色がどう動くかを見るのにも使えます。 ドライバを使用した場合、プロファイルを使用した場合など、条件をかえてプリントしてみると、その違いを理解するのに役に立つでしょう。 2007年 01月 22日
新藤さんのところの1月20日の日記の流れで、学習帳にお越し頂いた方もいらっしゃると思うので、新藤さんの年賀状画像をお借りして、再びモニタの色の表示について調べてみたいと思います。 最初に説明しておきますと、掲載画像は、すべて私のモニタL997(5000K,ガンマ1.8でキャリブレーションしたプロファイルL997_061212_120cd_5K.iccを使用)で表示したものをキャプチャー(スクリーンショット)しました。 MacOS10.4.8では、キャプチャー画像に対しては、現在使用しているモニタプロファイルがあてがわれます。 それをPhotoshopで開いて、プロファイルをsRGBに変換し、web用に保存したものを投稿しました。 ではまず、ヂョンさんが投稿された、「画像とプロファイルの統合」ページの見え方から。 ヂョンさんがアップされた画像は、左が新藤さんのオリジナルでsRGBタグあり、右がヂョンさんが加工してタグなしにしたものです。 ヂョンさんが行った作業については、先に挙げた新藤さんの1月20日の日記をご覧ください。 Safari(2.0.4) ![]() ![]() ![]() ![]() 上2つはカラマネ対応、下2つはカラマネ非対応ブラウザです。 次に、これは新藤さんの1月4日の日記にアップされた年賀状画像。 Safariで表示し、画像を直接Photoshopにドラッグ&ドロップして開きました。 sRGBのタグが埋め込まれているのが分かります。 それをキャプチャーし、L997のモニタプロファイルで開かれたものを、再びsRGBに変換してweb用保存しました。 私の環境ではサイトに掲載されているものと、色はほとんど同じですが、私のモニタプロファイルに変換しているので、ご覧の方の環境では、サイトのものと色が違うかも知れません。 Photoshop ![]() この画像は、ヂョンさんのページの左側にリンクされているものと同じです。 そこからブラウザ上で、別ウインドウに開いたものが次です。 Safari ![]() ![]() ![]() ![]() 上の3枚は、ほぼ同じに見えています。 下2枚は、上とは異なっています。 ですが、データにはタグが埋め込まれているので、FirefoxやOperaで表示した画像も、Photoshopで開くと上3枚と同じ色調になります。 Photoshopで開いた画像の色調の方が、作者のイメージ通りのはずですが、タグを読まないブラウザで見ている人には、作者のイメージが伝わりません。 しかし、実はこの見え方の違いは、Mac、しかもモニタを5000K相当にしてキャリブレーションしている環境において差が大きくなります。 Macは、カラマネ非対応アプリの場合、OSが色管理をします。 その場合、画像データの色空間には、モニタプロファイルが当てはめられます。 タグを読んでカラマネするアプリであれば、まずはタグに記載されたカラースペースで画像を開き、そしてモニタプロファイルの色域に変換されて表示します。 つまり、もとのタグがsRGBであれば、白色点6500K、ガンマ2.2のデータを、モニタプロファイルの色域(私のL997であれば、白色点5000K、ガンマ1.8)に置き換えることを行っていることになります。 5000Kにモニタの白色点を合わせるのは、特殊な使い方だと言えるかも知れません。 カメラマンの環境で、5000Kが推奨されるのは、商業印刷の評価光源が一般的には5000Kとされているため、印刷物の仕上がりとモニタの見た目を合わせるために、モニタの方を調整する必要があるからです。 商業印刷に関係しない人たちは、モニタの白色点は、ネイティブで使っていても問題はないと思います。 ただ、インクジェットプリンタで出力する場合の見た目も、ネイティブよりは色温度を落とした方が良いように思います。 このあたりは、環境光、観察光源の色温度によっても変わるとは思いますが。 (余談ですが、すごくオタク的な調整としては、観察光源を当てて用紙の白を測り、それをモニタの白色点にするのが究極かな?と思います。ただしその場合は、用紙ごとのモニタプロファイルが必要になるかも知れませんが。(^_^;) ガンマについては、インクジェット用光沢写真用紙を使う場合は、ガンマは1.8よりも高い方がマッチングするような気がしてます。ちゃんとした検証はしていません。) 話を戻しますと、現在のMacは、タグがない画像の場合は、最初からモニタプロファイルの色域で規定して表示してしまいます。 つまり、私のL997であれば、L997_061212_120cd_5K.iccを、その画像の色空間とみなして表示するわけです。 このことは、けっこう問題なのでは?と思われるかも知れませんが、通常は、モニタの色空間は、ネイティブのままなら、sRGBに準拠しているはずです。 Macの場合は、AppleRGBを基準にしていると思いますが、その場合も白色点は6500Kで、カラースペースも大体同じような形をしています。 違うのは採用しているガンマ値ですが、そのためタグなし画像はそれぞれのOSでは明るさが違って見えますが、カラースペースは似ているので、色の違いはさほどないと思います。 従って、モニタをネイティブで使っているなら、タグなし画像にモニタプロファイルを当てて表示しても、色のイメージはさほど損なわれないことになります。 しかし、モニタプロファイルをカスタマイズしていると、話が変わります。 5000K、ガンマ1.8にキャリブレートされたモニタプロファイルは、sRGBとかなり色空間の形が違います。 従って、そのモニタプロファイルを、データの色空間としてしまうと、閲覧する側は、発信側の意図する色彩を正しく受け取っていないことになります。 ですが、世の中の大半のOS、Windowsの方は、カラースペースがsRGBがお約束なので、画像がsRGBであるのが当たり前、モニタもsRGBに準拠してるのが当たり前、ということで、タグがなくても色の見え方の違いはさほど大きくないのです。 さて、下の図は、赤線がL997を5000Kにキャリブレーションしたカスタムプロファイル、青線がsRGB、青い点が新藤さんがsRGBで投稿したデータのプロット、赤い点がそのデータをL997のプロファイルに変換したものです。 ![]() 私もちょっと前まで勘違いしていましたが、モニタを5000Kにキャリブレーションしているということは、今見ているモニタは、sRGB対応モニタでも、表示できる色空間はsRGBではないということです。 昨今AdobeRGB対応モニタが取りざたされていますが、ネイティブのまま使うなら、AdobeRGBに近似したモニタのカラースペースでデータが表示されると思いますが、5000Kにキャリブレーションしたら、AdobeRGBとはカラースペースが異なってくると思います。 このことは、実際の運用上には問題にならないですが、厳密な意味としては、AdobeRGBの色を見ていることにはなりません。 デジタルデータを目に見えるようにするには、デバイスが必要です。 つまり、デバイスによって色が作られているわけです。 もし、本当の意味でのAdobeRGBにこだわるなら、6500K、ガンマ2.2でキャリブレーションすべきです。 モニタがAdobeRGB域まで表示できるものであるなら、その時はじめてAdobeRGBで規定された色が見られることになります。 ということで、私が日常L997で見ている色も、sRGBでもAdobeRGBでもありません。 sRGBやAdobeRGBを、L997_061212_120cd_5K.iccに置き換えた色を見ているのです。 それはつまり、AdobeRGBやsRGBを印刷した時の色調をシミュレーションしていることになります。 (実際には、印刷のシミュレーションには、プリンタプロファイルで変換する必要がありますが。) このガマット上のプロットは、そのことを表しています。 青点は、実際のsRGBの位置を示していますが、私が目にしているのは、赤点で示されるカラーです。 この図の青点と赤点は、今示しているL値の中で、1:1対応しているわけではありませんが、どの明るさにおいても、おおよその相関関係を保っているのが分かると思います。 さて、話が少し逸れましたが、タグなし画像にモニタプロファイルを当てはめて開いた場合と、sRGB画像をモニタプロファイルで変換した場合は、色が違います。 下の図で、赤線は先ほどと同じL997_061212_120cd_5Kのカラースペース、赤点はsRGBをL997_061212_120cd_5Kに変換したデータ、黄点は元データはsRGBで作成されたけれど、タグなしになってカラースペースが不明のRGB画像を、L997_061212_120cd_5Kに当てはめて開いた状態です。 ![]() 赤点と、黄点の位置が違うことが分かります。 つまり、モニタに表示される色が違うと言うことです。 Photoshopには、「プロファイルの指定…」と「プロファイルの変換…」という設定があります。 「プロファイルの指定…」のほうは、そのデータの作成からスペースが分からない時、つまりタグなしの時に、データが作成されたカラースペースを指定するものです。 sRGBで作成された画像がタグなしだった場合は、sRGBを指定すれば、作成時に意図されたカラーで表示されますが、ほかのカラースペースを指定してしまうと、表示される色が変わってしまいます。 これと同じ事が、カラマネ機能のないブラウザでは行われています。 つまり、タグがあろうがなかろうが、RGB画像には、モニタのカラースペースを指定して表示してしまうわけです。 カラマネできるブラウザでも、タグがない場合は、モニタのカラースペースを使います。 試しに、新藤さんが日記に載せた画像(sRGBタグあり)を、Photoshopで開き、タグなしにしてから、モニタプロファイルを指定すると、タグを読まないブラウザで表示する色調と同じになりました。 ![]() 書きながら、紆余曲折してしまい、途中文章がおかしいところがありますが、ご容赦ください。 書いていて、少し自身のないところもあります。 間違いがありましたら、忌憚なくご指摘頂ければ幸甚です。 2006年 10月 25日
wan-wanさんの承諾を得て、wan-wanさんがいろんなアプリでweb用に縮小した画像が、Mac OS 10.4のwebブラウザSafari上で、どのような色に表示されるかを、Photoshopで開いた場合と比較しました。 画像は、左がSafari、右がPhotoshopです。 画像は、ナナオのモニタL997上で、両者のウインドウを並べてキャプチャーしたものです。 キャプチャー時のモニタプロファイルは、ナナオデフォルトのモニタプロファイルです。 Macでキャプチャーする(スクリーンショットを撮る)と、その画像には、モニタプロファイルが当てはめられます。 それをPhotoshopで開く時に、作業用色空間sRGBに変換しました。 ここにアップした画像は、そののち「web用に保存」で画質80で圧縮、ICCプロファイルを埋め込んで保存しました。 wan-wanさんの画像は、長辺350ピクセルだったので、2つ並べてちょうど700ピクセルになるように、キャプチャーしました。 従って、リサイズはしてませんので、劣化は少ないと思います。 ここのブログでは、横幅700ピクセルまで、オリジナルサイズのまま投稿できます。 では、まず、コンデジ画像をPhotoshopの「web用に保存」を使って縮小したもの。 wan-wanさんの画像には、sRGBが埋め込まれていました。 ![]() 次に、縮小専科のデモ版を使った画像。sRGB埋め込みなし。 左のSafariのウインドウでは、L997のモニタプロファイルがあてがわれて表示しています。 右のPhotoshopのほうは、作業用色空間sRGBを当てはめて開きました。 ![]() 次に、縮小専科、Exifつき。 Exifを見ると、確かにsRGBと書かれているのですが、何故かSafariはタグなしと見なし、上の画像と同じ色調、つまりモニタプロファイルを当てはめてしまいました。 Photoshopで開くと、タグが読まれ、sRGBの色調で開きます。 ![]() 最後に、NC4で縮小した画像。 Nikon sRGB が埋め込まれています。 Photoshopはこれに対して、プロファイルの不一致のアラートは出さず、そのままsRGB画像として開きます。 この画像は、「web用に保存」同様、SafariとPhotoshopでの色の見え方は、同じです。 ![]() 結論として、Safariは、sRGBのタグがあっても読まないことがあるということになります。 それが何故かは分かりません。 お分かりになる方がいらっしゃいましたら、教えて下さい。 下は、sRGBと、私が持っているモニタプロファイルを比較したものです。 白がsRGB、赤がL997、緑がイーヤマのH540Sです。 ![]() L997は、さすがにsRGB対応を謳っているだけあって、メーカーデフォルトのモニタプロファイルは、ほぼsRGBのスペースに近似しています。 H540Sも近似と言えるかも知れませんが、L997と比べると、差があります。 sRGBに近似しているとは言うものの、微妙な空間の違いはあります。 この色空間の違いが、見え方の差を生んでいます。 モニタの色空間が、sRGBに近似していない、あるいは相似形でない場合は、もっと色の見え方が変わると思います。 汎用性のある共通のカラースペースを使わず、デバイスに依存してカラーを表示していたのでは、デバイス間のカラーの一致は望めません。 そのために、カラーマネジメントが必要になります。 2006年 10月 20日
タグなしweb画像が、Macでは色が違って見えるということに、Windowsユーザーの方々は関心を持って頂けないようなので、シミュレーションしてみます。 まずは、sRGBが埋め込まれている場合。 ![]() 次に、タグがない画像(元画像はsRGB)を、私のPBのSafariで表示した場合。 ![]() 次に、同じくタグがない画像を、L997で表示した場合。 ![]() これだけ違いがあることが、お分かりいただけたでしょうか? 解説しておきますと、 Photoshopで、sRGB画像に対してそれぞれのモニタプロファイルを「指定」し、それからsRGBに変換して、sRGBのタグを残したまま、web用に保存しました。 Safari上でタグなしファイルに対して、モニタプロファイルをあてがうことことは、この「指定」というのと同じ意味です。 つまり、作成されたカラースペースと、違うカラースペース内で、同じカラー値が使われるので色が変わるのです。 RGBはカラー値(RGB値)が同じでも、カラースペースによって、色は違うことを理解して下さい。 つまり、カラースペースの大きさによって、カラー値がプロットされる位置が違うのです。 紺碧の空も、タグなしになると、Safariでは色がくすんで見えてしまいます。 MacとWindowsのガンマ値の違いもひとつの原因ですが、モニタプロファイルの色域に左右されるので、モニタがプアだと、もっと色が濁ることになります。 タグが付いていれば、その色空間のカラーを表示しますので、Photoshopで開くのと同じカラーで見ることが出来ます。 ですので、タグは重要だと思うのですが・・・・・。 関連過去ログ、Trackbackしました。 2006年 08月 18日
依頼を受けて、EPSON PM-G820(染料プリンタ)のプロファイルを作成しました。 昨日ターゲットのプリントを受け取り、プロファイルを作成したのですが、ガマットが、シャドウ域でいびつな形をしていました。 そこで、1日おいて、今日また作り直してみました。 白が昨日、最初に作ったもの。 赤は、その20分後に作ったもの。 緑は、今日作ったものです。 ![]() ほぼ同じと言えると思います。 これより明度の高い方でも、同様に差はありません。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() これは推測ですが、染料プリンタの場合、インクが乾くのに時間がかかるので、そのために昨日測色したのと、今日測色したのでは、ガマットの形が変化したのではないだろうかと思います。 ガマットの大きさを見ても、今日作成したもののほうが全体的に大きいですし、平均dE値も、確か昨日は1.3だったのが、今日は1.2になっていました。 今日の方が、精度が高いことになります。 私は、今は染料プリンタを使っていないので、最近では気になりませんが、染料機をお使いの方は、色が落ち着くまで、乾燥には1日程度は見たほうが良さそうです。 その際も、すぐに重ねたりせず、銀塩プリントを自家処理した時のように、広げてしばらく自然乾燥するのが良いでしょう。 今回送ってきた方も、相紙を挟むなどしてありましたが、正確に計測するには、1日以上置いてから送って頂いた方が良さそうです。 2006年 08月 18日
ちょっと、大上段に振りかぶったタイトルですが、モニタによる色の見え方の違いを考察してみたいと思います。 これは、昨日写真帳にアップした画像ですが、PowerBookのSafariで見たら、雲のハイライト部分が、だいぶ飽和して見えることに気がつきました。 ![]() そこで、Monaco GamutWorksを立ち上げ、PowerBookのモニタプロファイルと、画像データを表示させてみました。 ![]() L=83が、データ上のハイライトの上限でした。 しかし、この図を見ると、データはモニタプロファイル域内にあり、飽和していないように思えます。 そこで、勘違いをしていることに気がつきました。 いま表示している白点は、sRGB上のデータの位置を示しているものです。 それに対して、実際私が見ているのは、sRGB上のデータ値ではなく、モニタプロファイルの色域に変換されたものを見ているのではないだろうかと思いました。 そこで、Photoshopで、データのプロファイルを、sRGBからモニタプロファイルに変換(マッチング方法は、相対的)してみました。 ピンクの点が、モニタプロファイルに変換したデータです。 ![]() これよりももっとL値が低い部分でも飽和しており、飽和が始まるのは、L=70前後からのようです。 ![]() 一方、PowerMacに接続している、ナナオのL997では、色域がsRGBに近似していることもあって、変換しても、あまり色の動きはありません。 青線が、L997のプロファイル、緑点が、L997のプロファイルに変換した値です。 ![]() L=80あたりでは、やはり飽和が見られるようになりますが、それ以前では飽和していないので、PowerBookに比較すると、ハイライト側の微妙なグラデーションが見て取れます。 以前も書きましたが、モニタの色域が、データの色域と近似していれば問題は少ないですが、かなり異なっている場合は、その色域にデータが大幅に変換されて表示されていることになります。 モニタでの見え方がおかしいからといって、データそのものの色域が変わってしまったわけではないですが、モニタを頼りに補正作業をする場合は、注意が必要です。 2006年 06月 25日
私は、PulseColorEliteを使った、プリンタプロファイルの作成依頼を受け付けています。 今、ネット上のある場所に、測色用カラーターゲットのデータを置いてあるのですが、希望者にはそのデータをダウンロードしてもらい、チャートをプリントして送ってもらえば、それを測色してプロファイルを作成、メールに添付して返信する、ということをしています。 プロファイル作成には、729のパッチを測色する必要がありますが、手際よくやれば5分もかかりません。 ただ、依頼は今のところ、私となんらかのお付き合いのある方に限らせて頂いています。 ですが、カラーマネジメントに興味があり、カスタムプロファイルを試してみたい、PulseColorEliteの精度はどれくらいのものか、などお考えの方は、ご連絡頂ければ、ターゲットの置き場所をお教えします。 ただし、Photoshop6以降をお使いで、プリント時にPhotoshopでカラーマネジメントして出力する方法をご存じの方に限らせていただきます。 Photoshopでカラマネしてプリントする方法は、プリンタメーカーのサイトなどを探すと出ていますので、ご存じない方は、検索してみて下さい。 エプソンをお使いの方は、ここを参考にして下さい。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ さて、そのようなことで、昨日も知り合いのカメラマンの方から、プロファイル作成の依頼を受けました。 その方がお使いなのは、エプソンのPM-4000PXで、実は今年になって、3回目の依頼です。 今まで、1月26日、4月4日に作成しています。 前回作成し直した時も、どうもプリントの色がモニタと合わなくなってきたというお話だったのですが、今回もまた、色が合わなくなってきたので作り直して欲しいとの依頼でした。 そこで、今日作成したものを含め、今までのプロファイルのガマットを比較してみました。 ガマットは、白が1月26日作成、黄色が4月4日作成、緑が6月25日作成です。 L値(明度)は、上からL=50, L=40, L=30, L=20, L=15になっています。 数字が小さい方が、明度が低い方の色域を表しています。 ![]() L=50以上の明るい色域では、ガマットの違いは大きくなかったので、割愛しました。 違いが現れるのは、暗い方の色域で、明度が下がるに従って、前回(黄色)と今回(緑)の差が大きくなっているのが分かります。 これによって、プリンタ側に、なんらかの変化が起きていることが予想されます。 その原因として、 1.プリンタ本体が劣化した。(ノズル関係とか?) 2.インクのロットによって、成分が安定していない。 3.ペーパーのロットによって、発色が安定しない。 などを推測しましたが、あくまで予想にしか過ぎません。 プリンタ本体が劣化しているとすれば、徐々に色域が狭くなるのではないかと思いますが、L=40以下では、1月に作成したもの(白)より、4月に作成したもの(黄色)のほうが、ガマットが大きいです。 4月のものと今回のを比較すると、L=15では、極端に差があるのが分かりますね。 ガマットの形もいびつになっていますし、明らかに再現域が狭くなっているのだと思います。 私の想像では、2.の原因が怪しいような気がします。 電塾のBBSでも、最近突然PM-4000PXの色域が狭くなったと報告された方がいるので、何か共通の原因があるような気がします。 そうすると、共通なのはインクです。 プリンタはそれぞれ違うわけですし、私の知り合いと、電塾に投稿された方では、用紙が違います。 ですので、怪しいのは、インクではないかな?と。 もし、ほかにもPM-4000PXをお使いで、最近色が合わなくなってきたとお感じの方がいらっしゃいましたら、お知らせ頂けないでしょうか? また、原因がお分かりの方、ご教授頂けると幸甚であります。 (6月26日 追記) 依頼のあったカメラマンの方から連絡をいただきました。 再び、モニタとのマッチングが良くなったそうです。 相変わらず、原因は分かりませんが、これでプリンタのキャリブレーションは出来た事になります。 ガマットの形が変わっても、それはデバイスが変化したのを修正したためなので、多少の形の変化は問題ないと思います。 2006年 05月 04日
4月25日の投稿画像、異なって見えたでしょうか? MacユーザーならSafari、あるいはIEで環境設定のColorSyncにチェックを入れてあれば、違いが出るはずです。 上の画像にはsRGBのタグが埋め込まれていますが、下の画像はタグなしです。 webブラウザが、カラーマネジメントに対応し、ファイルのタグ(プロファイル)を読み込めれば、そのタグが設定されたカラースペースの数値で色が表示されます。 それに対して、タグがない場合は、別のカラースペースがあてがわれることになります。 Macの場合は、今現在使っているモニタプロファイルのカラースペースを利用して表示されます。 つまり、sRGBのカラー値から、モニタプロファイルのカラー値に変換されているのです。 そこで、モニタプロファイルのカラースペースが、sRGBに近ければ、タグなしでもsRGBタグ埋め込みのファイルとあまり見え方が変わらないのですが、sRGBとかなり違っている場合は、色の変化が大きくなります。 下の図は、緑がsRGB、黄が私が使っているモニタ(L997)のプロファイル、青がPowerBookのモニタプロファイルです。 L997とPowerBookのプロファイルは、どちらもカスタムプロファイルです。 ![]() これでみると、L997のプロファイルは、かなりsRGBに近似してカバーしていますが、PowerBookのほうは、sRGBに比べ、ずいぶんと狭いことが分かります。 実際にL997でタグなし画像を表示させた場合、sRGBタグ有りとの色の見え方の差は小さいです。 でも、PowerBookで見ると、その差はかなり大きく出ます。 PowerBookのモニタプロファイルの域外にあるカラーが、大きく移動(変換)するためだと思います。 カラマネに対応してないブラウザの場合は、タグを読まないので、タグ付きであろうがなかろうが、表示に関しては同じ色です。 web画像が、全部sRGBのカラースペースで作成され、パソコンユーザーすべてが、モニタプロファイルにsRGBを使っていれば、理屈の上では、色の見え方は近似するはずです。 Windowsが、アプリやデバイスのカラースペースとしてsRGB(スタンダードRGB)を設定したのは、そのためだろうと思います。 タグなんて身元証明がなくても、みんなおなじところの出身なら同じに仲間じゃねーか、という考え方だと思います。 これは合理的な考え方だとは思いますが、実は、デバイス、つまりモニタのカラースペースが必ずしもsRGBに一致していません。 たぶん、安いモニタでは、ここで見るPowerBookのプロファイルのように、sRGBをカバーしていないことが予想されます。 その場合、データにモニタプロファイルをあてがって表示してしまうと、カラー値が変わってしまい、sRGBと色の見え方が変わります。 sRGBのタグがあり、そのカラー値によって表示されれば、色の見え方は変わりません。 ただし、モニタの表示域外にある色に関しては、飽和します。 でも、全体的にカラー値が移動するわけではないので、見え方としては、そちらのほうが違和感が少ないと思います。 ですので、Windowsユーザーの方、Macユーザーのために、是非、画像にはsRGBを埋め込んで下さい。 デジカメ画像なら、たいていの場合は、sRGBだと思いますので。 Windowsユーザー同士でも、自分ちの方言(自分のモニタのカラースペース)で語るよりも、共通語(sRGBなど身元がはっきりしており、相手側でも再現可能なもの)で語る方が、コンセンサスが取りやすいと思います。 ただ、残念なのは、大半の方がお使いの、WindowsのIEは、タグを読まないことですね・・・・・。 2006年 04月 25日
![]() ![]() この2枚の画像、色が違って見えたら、あなたのブラウザはカラーマネジメント対応、同じに見えたら、非対応です。 Macで、モニタプロファイルをデフォルトのものでなく、カスタマイズしてると違いが、より分かりやすいと思います。 そのプロファイルも、モニタのゲイン調整をして作られたものでない場合の方が、差が大きいのではないかと思います。 Windowsの場合は、カラマネ対応アプリでも、ほとんど差が分からないかも知れませんが、少しは違いが出るのでは? 2006年 04月 23日
先日、EPSON GT-X900を買ったのだが、今日やっと箱を開けた。 でかい。 以前のX700よりも奥行きが長くなり、X700が置いてあった場所に置けなくなった。 ドライバインストール後、さっそくPulse Color Elite を使って、ポジ用のスキャナプロファイルを作る。 X700では、スキャナドライバを使った時の色調が、あまりにオリジナルと違っていたので、カスタムプロファイルを是非作りたいと思っていた。 そこで、透過原稿用IT8ターゲットを購入。 と言っても、ただのポジフィルムだ。 よく見たら、ただIT8ターゲットを複写しただけのものである。 これが35mmサイズでも、定価で8,000円もする。 ただIT8を複写すればいいのなら、自分でも出来る。 しかし、肝心なのは、このフィルムを測色して作られた参照ファイルがあるかどうかだ。 それがなければ、プロファイルは作れない。 スキャナプロファイルの作成手順は、また書くかも知れないが、今日は割愛。 スキャナプロファイルが出来たら、色補正無しでスキャンし、その画像にカスタムプロファイルを指定する。 そしたら、意外なことに気がついた。 ![]() 上のうち、EPSON GT-X900_T_060422というのが、今日作ったカスタムプロファイルだが、ドライバをインストールした際に、X900-film と X900-reflective というプロファイルもインストールされたらしい。 え〜、スキャナプロファイルも同梱されてるとは知らなかった。 しかも、フィルム用と反射原稿用の2種類ある。 ということは、その上にあるX700のプロファイルも、スキャナ用だったんだ。 今まで、何の時に使うのかな〜?と思ってはいたが、これを当てはめてみたことはなかった。 それに、X700 TPUってのが何だか分からなかったし・・・。 でも、今日気がついた。 TPUは、「トランスパレンシー」の略なのでは・・・? つまり透過原稿用のプロファイルなのではないだろうか? なんだ〜、だったら、わざわざ透過原稿用ターゲット買う必要なかったじゃん。 でも〜、スキャナの取説には、ドライバの色補正無しで取り込んで、あとでスキャナプロファイルを指定して開くなんて話、書かれていなかったような・・・・。 試してみると、X900-filmのプロファイルでも結構いける。 でも、X900_T_060422のほうが、シャドウの締まりが良くなるようだったので、取りあえずこちらを指定した。 どちらがオリジナルのポジに近いかは、まだ検証してないが、モニタで見てる分には、どちらでもオーケーといったところ。 下は、X900_T_060422で開いた画像を、レベル補正し、トーンカーブで明るくしたもの。(もちろん大幅縮小してますが。) ![]() 取りあえずまだ、この画像しかスキャンしてないので、画質云々の話はまたいずれ。 開いたファイルに、調整レイヤーを2枚載せて保存したら、2GBを越えてしまった。 3027.86MBあるようだ。 オリジナルは6X9ポジで、テストとして最高解像度6400dpi、48bitで取り込んでみた。 出来たファイルは・・・ ![]() 300dpiで出すと、長辺が約180cm。 等身大ポスター作れるね。 * * * * * * * * * * * * * 23日加筆。 PowerBookの中には、初めて買ったスキャナ、GT-7600のドライバも入っている。 今朝、Photoshopで「プロファイルの指定」をあれやこれやいじっていたら、GT-7600のプロファイルもあることを発見。 並んでGT-7600TPUもあった。 確かにGT-7600も透過原稿ユニット持ってたけど・・・。 でも、その頃はパソコンはiMacブルーベリー、Photoshopは5.5で、カラマネなんて全然知らず。 その当時から、スキャナプロファイルを当てるという考えはあったのだろうが、聞いた事なかったよなあ・・・。 < 前のページ次のページ >
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